こんにちは、作業療法士のよろずやOTです。
今回は、FIMにおける清拭評価についてまとめてみました。
FIMの概要・基本的な評価方法・他のFIM項目についてはこちら⇒【完全保存版!】FIMとは?点数のつけ方や具体例について徹底解説!
具体例だけパパっと見たい方はこちら⇒FIMの具体例を全項目分まとめました!【時間がない人向け】
具体例を多めに載せてありますので参考にしてただければと思います。
FIMにおける清拭の概要
FIMにおける清拭の定義
定義:身体を洗う、拭く動作を採点する。洗う範囲は「首から下(背中は含まない)」であり、頭、顔は含まれない。「浴槽、シャワーまたはベッド上清拭のいずれでも良い」
実際の浴槽への入浴だけなく、その人のライフスタイルに応じて、シャワー、ベッド上で体を拭く動作も含まれています。
FIMにおける清拭の基本的な採点の流れ
基本的な採点基準としては、7点は完全自立、6点は修正自立、5点は監視・準備、4点は最小介助、3点は中等度介助、2点は重介助、1点は全介助となっています。
採点範囲は、以下の10箇所をそれぞれ10%ごとに分けて考えます。
①左上肢、②右上肢、③胸部、④腹部、⑤会陰部前面、⑥臀部を含む会陰部、⑦左大腿、⑧右大腿、⑨左下腿、⑩右下腿
背中、頭は含まれません。その理由として、背部は、障害者でなくても背部を洗えないこともあるためです。頭はFIMが最低限の動作のみで構成されていることによるためです。
入浴のポイントは、先程の10箇所を10%でみていくことと、全身的に洗い、すすぎ、乾かしの3工程で考えたときにどれだけのパーセンテージの介助量があるのかを評価します。ただし、3工程の内、介助量の違いから洗いに一番重点が置かれており、洗いの介助量の配分が高くなっています。
FIMにおける清拭の具体例
7点 完全自立 | ・背部、頭以外の全身を洗って、乾かすことができる。手すりも使用しない。時間もかかりすぎることもない。
・バスローブは補助具にはならない ・つま先を元々洗おうとしないが他は自立している |
6点 修正自立 | ・装具や長柄ブラシなどの自助具を使用している
・洗体のみで通常の3倍以上の時間がかかる ・滑り止めマットや手すり、シャワーチェアを設置している |
5点 監視・準備介助 | ・体を洗い始める前の準備の段階でタオルを絞ってもらう(始まってからは介助扱いで4点以下)
・転倒のリスクがあり監視でおこなっている ・開始前にループタオルを肩にかけてもらうなどの準備が必要 ・タオル等を準備してもらっている ・シャワーの温度を調整してもらっている |
4点 最小介助(25%未満の介助) | ・おしりだけ介助で洗ってもらっている
・8、9箇所は自分で洗っている ・全身的に概ね自分で洗っているが、全体をすすぐなどの介助を要する |
3点 中等度介助(25%以上、50%未満の介助) | ・5,6,7箇所は自分で洗っている
・非麻痺側の上肢、大腿、下腿、胸部、腹部は自力で洗っている ・80%洗えるが、全く乾かせない(洗うほうが乾かすより大変なため、洗う方を重く見る) |
2点 最大介助(50%以上、75%未満の介助) | ・3、4箇所は自分で洗っている
・両上肢と、胸部は自分で洗っている ・全ての部位に対し、洗い、すすぎ、乾かしの半分以上を行ってもらっている ・洗いは80%洗うが、すすぎと乾かしは全介助 |
1点 全介助(75%以上の介助) | ・胸部、左腕、腹部は洗えるが、残りは、すすぎ、乾かし含めて介助(洗いは30%だがすすぎ、乾かしで減点)
・入浴せず、ベッド上清拭全介助 ・ストレッチャー浴にて全介助 |
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