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FIMの採点方法〜更衣上半身〜【具体例多数】

2019/02/10
 







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よろずや
作業療法士という医療系の国家資格を持ち、病院で働いています。 現在臨床5年目です。 「作業をすることで元気になれる」をモットーに、リハビリの事や、生活行為について書いています。

こんにちは、作業療法士のよろずやOTです。

今回は、FIMにおける更衣上半身評価についてまとめてみました。

FIMの概要・基本的な評価方法・他のFIM項目についてはこちら⇒【完全保存版!】FIMとは?点数のつけ方や具体例について徹底解説!

具体例だけパパっと見たい方はこちら⇒FIMの具体例を全項目分まとめました!【時間がない人向け】

今回は、具体例を多めに載せてありますので参考にしてただければと思います。

FIMにおける更衣上半身の概要

FIMにおける更衣上半身の定義

定義:腰より上の更衣及び、義肢または装具を装着している場合は、その装着も評価する

まずは、定義の内容をみていきましょう。

更衣は上半身と下半身に別れており、上半身は腰より上の評価を行います。アームスリングやコルセットの着脱も含まれます(コルセットも上半身に含まれるので注意)。開始は衣類をタンスなどから取り出すところからとなります。

FIMにおける更衣上半身の基本的な採点の流れ

基本的な採点基準としては、7点は完全自立、6点は修正自立、5点は監視・準備、4点は最小介助(75%以上自力)、3点は中等度介助(50%以上自力)、2点は重介助(25%以上自力)、1点は全介助(自分では25%未満)となっています。

評価場面で注意すべきポイントは3つあります。①入浴前後の着脱衣は含まないことと、②社会的に受け入れられる服装、③装具は全介助でも5点までしか下がらないということです。それぞれ見てみましょう。

ポイント▼

①入浴前後の着脱衣は含まない

⇨入浴時は特殊な場面なので評価に含みません。しかし、入浴前後しか着替えをしていない場合はそこで評価します。

②社会的に受け入れられる服装への着替え

社会的に受け入れられる服というのは、『評価した人間がその服を着て外を歩けるか』で判断します。基本的に病衣は社会的に受け入れられる服とは呼べないため、日中病衣で過ごしている場合、1点となります。ただし、洒落たパジャマであれば評価の対象となります。

『評価した人間がその服を着て外を歩けるか』という部分がポイントで、本人が気にしないで好んで病衣を着ている場合も、『一般的に見てどうか』ということが優先されます。『洒落たパジャマ』の線引きは正直難しく、とにかく『自分がそれを着て外を歩けるか』という部分がポイントになるようです。(その時点で評価者によって差が出てしまうと思いますが‥)

③装具は全介助でも5点までしか下がらない

装具の着脱は独立した活動になりますが、こちらはちょっと特殊で、更衣は衣類の着脱がメインになるので、装具が全介助であろうと5点までしか下がりません。こいつだけイレギュラーなのでしっかり覚えましょう。

点数の付け方は基本に則り、朝と夜で介助量が異なる場合は低いほうで採点しますが、着衣と脱衣、インナーとアウターはそれぞれ独立した活動とみなし、それぞれの平均で採点します。

採点のポイントとしては、動作を4分割して考えると考えやすいです。それぞれ25%ごとに分割して介助が必要かどうかで判断します。

かぶりシャツ 前開きシャツ
①片腕を通す

②もう一方の腕を通す

③頭を通す

④引き下ろす

①片腕を通す

②首の後ろをまわす

③もう一方の腕を通す

④前を閉じる

点数の付け方は結構細かくなるので、具体例集に行く前に一連の流れで点数をつけてみます。

夜は自立で全て着替えているが、朝は手伝ってもらっているという人。

朝の内容は、パジャマのシャツを脱ぐのは自立で、中のインナーを脱ぐのは片腕を抜く部分で介助が必要。私服に着替える際は、インナーの片腕と、頭を通す際に介助が必要で、前開きシャツのボタンを止める際にも介助を要する。

こんな人は何点になるでしょうか。まず介助量が異なり、低い方の点数を採用するため、朝の介助量を評価します。

脱衣時 パジャマ見守り(自立度100%)インナー介助(自立度75%)

つまり(100+75)÷2=自立度87.5%

着衣時 インナー介助(自立度50%)前開きシャツ介助(自立度75%)

つまり(50+75)÷2=自立度62.5%

脱衣、着衣の合計は(87.5+62.5)÷2=自立度75%

つまり自立度75%以上で4点となる。

次に具体例の表を載せますが、わからなくなったときは、今の計算の流れを参考にしていただければ確実かと思います。

FIMにおける更衣上半身の具体例

では具体例を一覧にしましたのでご利用ください。

7点 完全自立 ・前開きシャツは完全に自立しているが、普段着ることのないかぶりシャツは評価上全介助(主に着ている服で採点)

・院内で外も歩けるようなパジャマを着て生活しており、動作は自立している

6点 修正自立 ・ボタン通しを使用している

・衣類の明らかな改造を行っている

・時間が通常の三倍程度かかる

・義手を自分で装着し動作全般自立

5点 監視・準備介助 ・病院の都合でパジャマを棚から出す部分をスタッフが行っている(しているADLなので準備にあたる)

・全て自分で行っているが、はだけた状態となっており声掛けが必要

・アームスリングの装着全介助

・コルセットの装着全介助

4点 最小介助(75%以上自力) ・シャツのボタンのみ介助してもらう

・座位保持のため、体を軽く支えてもらう必要がある。

・最後に全体の乱れを直す必要がある。

・ブラジャーのフックをかけてもらう必要があるが、その他は全て自立している。

3点 中等度介助(50%以上、75%未満自力) ・左麻痺で左側の腕を通す部分と、下に引き下げる部分にのみ介助が必要

・シャツとブラジャーを着ている人で、ブラジャーのフックと、シャツの片腕、ボタンをかける部分に愛所が必要。

・かぶりシャツで両腕を入れてもらっているが、後は自力で可能

2点 最大介助(25%以上、50%未満自力) ・シャツを着ている患者で片袖を通すこと以外は全介助

・家の中で着るような寝間着や、ガウンを着ており、着脱は自立している(少し社会的に受け入れられる服装 という考えもある)

1点 全介助(25%未満自力) ・機能的には自立だがめんどくさがって全く更衣をせず全介助にて行っている

・ボタンを一つだけ留めることができる

・病衣しか着ておらず、社会的に認められる服を着ていない。

こちらがおすすめの参考書になります。参考にしてみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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