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高齢者の介護予防にも!本当にやりたい趣味の選び方+おすすめの趣味一覧

こんにちは。よろずやOTです。

突然ですが皆さん趣味はありますか?

人生を生き生きと、過ごせていますか?

「テレビを見るくらいしかやることがなくて」

「外に出るのは億劫で」

となんとなく日々を過ごしていませんか?

やりたいことを見つけて楽しく人生を過ごしましょう!

目次

趣味と介護予防の関連性

私は常日頃から楽しく生きることが人生の目的であり、最大の介護予防だと思っています!

そこでまずは趣味が介護予防に重要だと言うことを知っていただきたいと思います。

ここで一つ厚生労働省の記事を介護予防の記事を見てみましょう。これまでの介護予防の問題点として以下を挙げています。

○ 介護予防の手法が、心身機能を改善することを目的とした機能回復訓練に偏りがちであった。
○ 介護予防終了後の活動的な状態を維持するための多様な通いの場を創出することが必ずしも十分でなかった。
○ 介護予防の利用者の多くは、機能回復を中心とした訓練の継続こそが有効だと理解し、また、介護予防の提供者の多くも、「活動」や「参加」に焦点をあててこなかった。

出典元:これからの介護予防|厚生労働省ホームページ

つまり、運動や頭の訓練をすることは大切だけど、それ自体が目的になってしまい、趣味などにつながらなかったと言っています。運動に囚われてしまうと健康な体は手に入れられても、生き生きとした生活が送れないという事態になってしまうわけですね。

そこでこれからの介護予防として以下を挙げています。

○機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく、生活環境の調整や、地域の中に生きがい・役割をもって生活できるような居場所と出番づくり等、高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めたバランスのとれたアプローチが重要であり、地域においてリハビリテーション専門職等を活かした自立支援に資する取組を推進し、要介護状態になっても、生きがい・役割を持って生活できる地域の実現を目指す。
○ 高齢者を生活支援サービスの担い手であると捉えることにより、支援を必要とする高齢者の多様な生活支援ニーズに応えるとともに、担い手にとっても地域の中で新たな社会的役割を有することにより、結果として介護予防にもつながるという相乗効果をもたらす。
○ 住民自身が運営する体操の集いなどの活動を地域に展開し、人と人とのつながりを通じて参加者や通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進する。
○ このような介護予防を推進するためには、地域の実情をよく把握し、かつ、地域づくりの中心である市町村が主体的に取り組むことが不可欠である。

出典元:これからの介護予防|厚生労働省

つまり、体の能力を高めるだけでなく、自分らしく生きる術を見つけて、生き生き暮らして、活動量増やして、介護予防につなげましょうという話です!

このように国が、趣味を持って自分らしく生き生きと生活をすることを推奨しているわけです。

これは病院で働いていてもすごく感じていて、リハビリをしていても楽しみや目標がある人は明らかに治りが早いです!

 

・趣味をお探し中の方。

・やってる事はあるけどいまいちしっくりこないと感じている方。

・自分らしい趣味と言われてもどうやって選んでいいか分からないという方。

 

そんな方の為に、今回はまず、僕が患者さんに趣味を勧めている時の方法を書いてみました。

老後の趣味の選び方

とにかく好きなことをやることが重要です!

たった今、介護予防にもつなげましょうなんて言っておいて何も言っているのかと思われるかもしれませんが、趣味を選ぶときは介護予防を考えちゃだめです!(笑)どういうことかと言うと、介護予防を目的とすると、楽しいはずの趣味があんまり楽しくなくなっちゃうんですね。100%楽しめないと、夢中になれませんし、継続もしません。

なので、

「なるべく運動をしたほうが介護予防になるから・・」

「頭を使った方が認知症予防になるかも・・」

間違いではないですか、今回はそのような考えは捨てて、一番好きなことを考えましょう!

「好きな事をすれば体は勝手にどんどん動いていく」と言うことが重要で、「やりたい事をやる」という事が自然と介護予防につながるのです。

「歳をとると昔できてたことができなくなってきて」

「あんまり一人で外に出るなって言われるからなんにもできなくて」

と、年齢を重ねるとどうしても制限は出てきてしまいます。これは老化という、生物の宿命でもあります。しかし、だからといってやりたい事が全てできなくなるわけではありません。むしろ、自分の人生のあり方を見つめ直すいい機会だと思ってください。これから書くことを考えていただければ、たとえ制限があってもワクワクすることがきっと見つかるはずです!

やりたい事の要素を考える

趣味の選び方として大事なことはとにかく自分がやりたいことを明確にすることです。まずは、自分の人生を振り返ってみましょう。その中でとにかく一番楽しかったことを思い出してみてください。仕事や、畑など一番多くやったこととは限りません。

「子供の頃折り紙を折るのに夢中になったなー。」

「人と話をしている時は時間を忘れて話したっけ。」

自分がほんとに好きなことをしている時間はあっという間に過ぎて行くものです。そんなものを思い出してみましょう。次はその好きだったことの要素を考えてみましょう。要素と言われても?となりますよね。要素とはその活動で何の欲求を満たそうとしていたか。という部分になります。好き、楽しいと感じる事には欲求が隠れているのです。

欲求については、マレーの欲求リストというものが参考になります。

マレーの欲求リストとは

アメリカの心理学者ヘンリー・マレーは初めて欲求のリスト化を行った人です。

人間の欲求を生理的欲求(13種類)と、心理的欲求(27種類)とに分け、合計40種類の欲求に分類しました。

現代までに改編が加えられ、生理的欲求11種類と、心理的欲求28種類が一般的となっています。

以下がそのリストになります。

生理的欲求

 

1 吸気欲求:酸素を求める

2 飲水欲求:水を求める

3 食物欲求:食べ物を求める

4 感性欲求:身体的な感覚を求める

5 性的欲求:性的関係を求める

6 授乳欲求:乳児への授乳をしたい

7 呼気欲求:息を吐きたい

8 排尿・排便欲求:排泄をしたい

9 毒性回避欲求:有毒な刺激を回避したい

10 暑熱・寒冷回避欲求:適正な体温を維持したい

11 傷害回避欲求:痛みやケガ、病気や死を回避したい

 

心理的欲求

 

1獲得欲求:お金などいろいろなものを手に入れたい

2 保存欲求:ものを収集して、保存したい

3 秩序欲求:ものを整理整頓して、奇麗にしたい

4 保持欲求:ものをいつまでも持ち続けたい

5 構成欲求:ものを組み立てて、築き上げたい

6 優越欲求:人よりも優れていたい、社会的地位を高めたい

7 達成欲求:困難を乗り越えて成功したい

8 承認欲求:認められたい、自慢したい、尊敬されたい

9 顕示欲求:人の注意を引きたい、楽しませたり、感動やショックを与えたい

10 不可侵欲求:自尊心を傷つけないようにしたい、批判から逃れたい

11 屈辱回避欲求:失敗して笑われたくない

12 防衛欲求:非難から身を守りたい、自分を正当化したい

13 中和欲求:失敗を取り戻したい

14 支配欲求:人をコントロールしたい、人に影響を与えたい

15 服従欲求:優秀な人に従いたい、協力したい

16 同化欲求:他人に感情移入したり、真似したい

17 自律欲求:他人の影響や支配に抵抗したい、独立したい

18 対立欲求:他人と違った行動をとりたい

19 攻撃欲求:人に意地悪したい、攻撃したい

20 屈従欲求:他人に謝罪して罰を受け入れたい、痛みや不幸を味わいたい

21 非難回避欲求:法律やルールに従いたい

22 親和欲求:他人と交流したい、集団に加わりたい、仲良くなりたい

23 排除欲求:他人を無視したり、差別したい

24 養護欲求:困っている人を助けたい、同情したい

25 救護欲求:愛されたい、許されたい、慰められたい

26 遊戯欲求:リラックスしたい、気晴らしや楽しみたい、娯楽を楽しみたい

27 認知欲求:知識を得たい、理解したい、知的好奇心を満たしたい

28 証明欲求:情報を提供したい、他人を教育したい

 

以上がマレーの欲求リストになります。

ただこのリストを意識しすぎると、小難しくなってしまいます。

なので参考程度にしていただき、考えすぎずに、純粋な欲求を考えてみてください。

具体的な要素の見つけ方

例えば「テニスが好き」といったときにここに隠れている欲求を考えてみると、

 

・「テニスで体を動かすことが好き」→「運動自体が好き」

・「テニスに行ったときに友達と世間話するのが好き」→「人と話すのが好き」

・「テニスでコーチをすることが好き」→「人に教えることが好き」

・「テニスで教わってる時間が好き」→「教わる、勉強することが好き」

・「とにかくテニスの全てが好き」→「テニス自体がなんとなく好き」

 

というような形で、テニスを通して何を求めているのかを考えてみると、様々な要素が隠れていることがわかります。

これで、趣味の要素はなんとなくわかっていただけたかと思います。

要素からの趣味の選び方

ではいよいよ、その要素から趣味を選択することをやってみましょう。

また、先程のテニスの話を例に挙げてみます。

テニス自体は膝が悪くてできなくなってしまったと仮定します。要素をもとにどんなことが考えられるでしょうか。

 

・「運動が好き」→テニスができるならテニスでもいいし、体力的にキツければゲートボールや、ダーツなど軽スポーツに切り替える。

・「人と話すのが好き」→他のスポーツ以外の集会に参加する。テニスが終わったあとに連絡をもらい、食事会から合流する

・「教えることが好き」→その他の得意分野について、講演会をする。テニスのコーチに専念する。

・「教わることが好き」→勉強会やシニア向けの講習会への参加。

・「とにかくテニスに関わっていたい」→テニスの試合観戦。コーチ。雰囲気を味わいに。道具などアドバイス。

 

こんな感じです。

要素を出しておくと、自分がやりたいことが明確になり、制限や障害があっても案外やりたいことってやれるもんなんです。

具体的な流れ

ここで、僕の例を一連の流れとして挙げてみます。

流れとしては、

①好きなことを考える

②要素を考える

③その要素を含み今できる別の趣味を考える

の順番で考えてみます。

①好きなことを考える

僕が好きなことを思い出してみると、子供の頃はとにかく夢中で絵を描いていました。

②その要素を探ってみる

では僕は「絵を描くこと」でなんの欲求を満たそうとしていたのでしょうか?絵を描くことの何が楽しかったのでしょうか?少し詳しく考えてみます。

○まずどんな絵を書いていたか。→抽象画や空想のキャラクターなど

○誰と書いていたのか。→一人で

○どこで書いていたのか。→学校や家

○なんのために描いていたのか。→目的は特になくただ描くことが楽しかった

○何に楽しさを感じていたのか。→今思えば描いたものを親や友達に褒めてもらえるのが嬉しかった

赤文字のところが重要な要素っぽいですね。

僕と言う人間は絵を描くことを通して、何か自分の気持ちや頭の中のものを表現したかったんだと思います。

そしてそれを他者に認めてもらうことによって自分という存在を確立しようとしていたんでしょう。

以上のように、「絵を描く」という作業の中に、「楽しみながら(遊戯欲求)自分の考えを描くことで表現し(自己表現欲求)、それを他者から認めてもらう(承認欲求)」という要素が隠れていることがわかりました。

③その要素を含み今できる別の趣味を考える

今現在は絵を描くことでそれらが達成できる環境にないため、仕事の中で同じようなことをして欲求を満たそうとしています。冒頭にも書きましたが僕は作業療法士というリハビリの仕事をしています。作業療法士という仕事は、患者さんにとって重要な生活動作の獲得を目指します。つまり、一人ひとり目的となる動作が違うのでかなりアイディア力と、想像力が求められます。これは、ある意味自己表現の要素が含まれています。同じ要素が含まれている為、私は作業療法士という仕事が大好きなのかもしれません。

少し長くなりましたが、流れとしてはこんな感じでやってもらえると、自分が何が好きなのかわかってくると思います。

まずは、自分がどんな事が好きなのか一度見つめ直してみましょう。

中高年におすすめの趣味一覧

自分の好きだったことを思い出してもららい、そこから要素を考えてもらったかと思います。

ここで趣味の一覧を載せます。

先ほどの欲求の中で、僕が普段リハビリ中に多いと感じている欲求について分類してあります。各趣味について、複数の要素を含んでいますが今回は一番妥当なところへ分類してあります。考え方は人それぞれだと思うので、参考程度に見てみてください。

体を動かす《感性欲求》

庭の手入れ、自転車の運転、体操、ゲートボール、フライングディスク、マレットゴルフ、ジョギング、散歩、ゴルフ、水泳、テニス、ダンス、踊り、畑、登山、水球、水中エクササイズ、マラソン、草野球、鉄棒、ダーツ、ビリヤード、卓球、ストレッチ、筋トレ、ジムへ通う、釣り、ボウリング、太極拳、ヨガ、マッサージ、けん玉、ツーリング、庭の手入れ、畑、温泉

ものを収集する《保存欲求》

切手収集、写真集め、アルバム作成、プラモデル集め、洋服コレクション、標本作り、地域史作成

組み立てる 作る《構成欲求》

俳句、短歌、習字、折り紙、絵、絵手紙、お茶、陶芸、編み物、針仕事、写真、お花、ブログを書く、盆栽、革細工、料理、お酒、梅酒づくり、漬物作り、日曜大工、ペーパークラフト、大人の塗り絵

人と交流、仲良い人を作る《親和欲求》、人に認められる《承認欲求》

地域の寄り合いへの参加、SNS、異性との交流、飲み会、バーベキュー、コーラス、マジック

困っている人を助ける《養護欲求》、お金や物を手に入れる《獲得欲求》

講師活動、孫の世話、動物の世話、ボランティア、民生委員、地域見守り隊、シルバーでの仕事、起業、アルバイト

娯楽を楽しみたい《遊戯欲求》

映画鑑賞、音楽鑑賞、観劇、演奏会、絵画鑑賞、テレビ鑑賞、インターネットサーフィン、YouTube、将棋、囲碁、競馬、競艇、競輪、パチンコ、スロット、花札、オンラインゲーム、テレビゲーム、スマホゲーム、麻雀、トランプ、ナンプレ、ポケモンGO、楽器演奏、歌、バードウォッチング、食べ歩き、旅行、ドライブ

知識を得る、知的好奇心を満たす《認知欲求》

地域の歴史、生涯学習、図書館へ行く、孫の勉強を手伝う、宗教活動、読書、インターネット、漫画、自分史を書く、城巡り、神社巡り、パワースポット巡り、日本一周

その他

掃除、昼寝、ショッピング

まとめ

いかがだったでしょうか?

自分にとって本当に楽しめる事は何なのか見つけることはできたでしょうか?

今回は高齢者の方向けの趣味のリストでしたが、前半の趣味の考え方はどなたでも当てはまることだと思います。自分がやりたい事をやる事で、誰に矯正されるわけでもなく、自然と体は動きますし、楽しいに決まっているわけです。

生き生きと生活し、更に介護予防にもなる。そんな自分らしい生活を過ごしていきましょう!

もし分からない事や相談事があればご気軽にご連絡ください。可能な範囲で一緒に考えられればと思います。

応援よろしくお願いします。

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